【キネシオロジーって知ってますか?】

こんにちは。



ヘルスドクター

宮崎 光史です!



金曜から土曜にかけて

長野県の飯綱にて

秘密の勉強会に参加して

来たのですが、

そこでキネシオロジーと言う

モノに触れることが出来ました。



ホメオパシーと並び

非科学的な代替医療として

医療関係者の間では

胡散臭さNo. 1と言っても

過言では無いキネシオロジー

について書いてみました。



キネシオロジーと言う言葉を

用いる人達は多数おり、

「流派」も扱う人の数だけある

と言っても過言では無い様な

状況ですが、そもそも論から

始まり3つに大きく分けられる

様ですね。



Kinesiologyとは



そもそもキネシオロジーとは、

ギリシャ語の

κίνησις (kínēsis、動き)

λογία -ロギア(logia、研究・学問)

から作られた言葉で、

「ヒトまたはそれ以外の生物の

身体運動について科学的に研究する分野」

の呼び方です。



分野的には

・生体力学

・整形外科領域としては

体力とコンディション

スポーツ心理学

リハビリテーションの方法

スポーツとエクササイズ 

などが含まれます。



研究方法としては、

・モーショントラッキングによる運動の調査

・筋肉および脳の活動の電気生理学

・生理学的機能を観察するための様々な方法

・行動と認知を調べる技術

などがあります。



基本的には

「生体の行動や動作を研究する」

ことは概ねキネシオロジーと

呼べるという事です。



何故行動や動作の研究が似非科学と言われるのか?



ここまで読んだだけだと、

「科学的に行動や動作を研究する分野」

が何故に

「似非科学として胡散臭さNo.1」

と言う評価になるのかが理解出来ません。



実は「キネシオロジー」と言う名称を

使うモノには、他に大きく分けると

2つのモノがあるのです。



・Applied Kinesiology

・商標登録されている「キネシオテープ」を利用したテーピング療法

です。



これらふたつが

「科学的に根拠が無くプラセボ効果以上の

効果は無い」と言うのが

現代医学界の通説となっています。



「キネシオテープ」については、

米国公認カイロプラクターの日本人、

加瀬 建造氏が「キネシオロジー」をもとに

1970-80年代に開発し、

アクリル系粘着剤を用いた健康な筋肉と

同等の伸縮率を持つとされる

特定の商品のことです。



要はカイロプラクティックを

学び実践するなかで、

必然的に身体の動きを研究

することとなり、

閃いた治療理論と言うことですね。



慢性的な筋骨格痛に対しては

キネシオテープは痛みを緩和しますが、

他の治療法に優るものではない

ことが確認されており、

慢性痛の身体障害を軽減すると

いうエビデンスはないと言うのが

現代医学では通説です。



ちなみに、

キネシオテーピング協会は、

「キネシオテーピング」は

単なるテーピング技術ではなく、

皮膚・筋肉・筋膜・リンパ等から、

多角的に人体や障害を診断できる

技術であると主張しています。



そして、Applied Kinesiology と言うのが

今回自分が体験したモノになります。



米国のカイロプラクターである

George Goodheart氏が

元々のカイロプラクティックに

中医学の経絡などの概念を取り入れ

1964年に考案した診断療法で、

筋肉の強度を触診することで

病気の診断や治療法選択の補助と

することが出来ると言われています。



診断は、全身ではなく

一部の筋肉を対象にして

見ることが多く、

体の精妙なバランスが崩れると

筋肉に力が入らなくなり、

ストレスに応じて

筋肉は体に良いものには強く

悪いものには弱く

反応するとされています。



ここまでであれば、

そう言うこともあるのかな、

と言う感じなのですが、

患者が子供やペットの場合は、

患者に触れた親や飼い主、

施術者の筋肉で判断できる、

更には

毛根のついた髪の毛や爪、

血液などで遠くにいても

診断できるなどと言うところが

一気に胡散臭さが高まります。



とは言え、

実際にその理論に基づいた

診断法と治療法については、

少なくとも対面での体験では

経絡や五要素のバランスを

大切にしている中医学の

診断治療と矛盾しておらず、

関節可動域や筋出力などの

改善は自分で体感出来ましたし、

他覚的にも確認されました。



身体に良いもの悪いものと言う

だけでなく人生や生活において

迷う様な事柄がある時にも

活用出来ると言うことですが、

あくまで補助的に使うモノに過ぎない

と体験させて頂いた施術者の方が

仰られていたのが印象的でした。



以上、俗にキネシオロジーと

呼ばれるモノについて

自分なりに調べたことを

まとめてみました。



・キネシオロジーは本来生物の行動/動作を科学的に研究する学問の一分野

・Applied Kinesiology、キネシオテープは「科学的な研究分野であるキネシオロジー」とは無関係な代替医療理論である

と言うことですね。



最近やたらと「量子力学」と言う

単語を利用した成功法則や

心理分析やコーチングなどの理論が

氾濫していますが、

キネシオロジーと言う言葉も

同じ様な状況なのかなと

感じました。



とは言え現代科学も、

様々な「仮説」の組み合わせで

成り立っており

完全無欠で絶対的な理論では無く、

様々な限界があることも事実です。



研究対象により

利用する法則や公式を

変えなくてはならないことからも、

それは理解出来るかと思います。



体験してみた感想としては、

不完全な現代科学を補足する為の

別の方向からの見方として

参考にしてみるのも面白いのかな、

と感じました。