登戸通り魔事件に思うこと

こんにちは。

ヘルスドクター
宮崎 光史です。

神奈川県川崎市登戸駅付近の路上にて
痛ましい事件が起こりました。

2人が犠牲になった登戸通り魔事件 現場に残る犯人の強い殺意、子どもの安全をどう守るか?

混雑する早朝の通勤通学路でとんでもない通り魔事件が発生した。28日(2019年5月)午前7時45分頃、神奈川県川崎市の登戸駅付近の路上で小学生が刺されたと119番通報が入った。凶行が起こった現場はJRと小田急の登戸駅から西へ300メートルほどの住宅街。現場付近にはコンビニもあるが、その駐車場や近くの路上、マンション入口、バス停と、少なくとも4か所に大量の血痕が。

犯人は大量殺戮行為の後に自殺を図り死亡した、
とのことですが、この様な事件を見ると、
生きていた場合に搬送先となった病院の
救命センターの先生などの胸中を思ってしまいます。

「眼の前の命を救うことに全力を尽くす」
のは頭では理解していても、
助けるのは何人もの人に切りつけ、
死者まで出している様な相手です。

実際、救急医の先生がFacebookに
同じ様な内容の投稿をされていました。

そして、被害者が所属していた組織が
なぜか公開記者会見を開き、
自分達が預かっている子供達が
為す術もなく切られて
血まみれになっていくのを
現場で見ていた先生までが
敢えて状況を思い出しながら
状況をメディアに語っている光景に
猛烈な違和感を感じました。

本来ならば一番精神的ケアが
必要な人のはずです。

女性園長が「保護者からの強い要望」として
「被害者家族や関係者への取材」をやめてほしい
とメディアに訴えかける
場面も異常に思いました。

本来、「モラルある人間」であれば、
被害者や家族がどういう気持ちや心情であるか
は十分に察することができるはずで、
そういう人達に敢えて取材をして
痛ましいことを思い出させ言わせると言うのが
「視聴率を上げる為には最高の手段」
と言うのがメディアの常識
となっているからこそ
出てくる言葉と思います。

現代の日本人はその様な
被害者や被害者家族が
心の傷をえぐられるのを見ないと
気が済まない様な
下品な人達の集まり
になってしまっているのでしょうか。

先日の奈良県大津市の
散歩中の園児へ車が突っ込み
死亡した事故のときにも、
責任者の女性園長が
泣き崩れながらメディア相手の
公開記者会見をさせられていました。

以前であれば、
警察の担当責任者などが会見していた
様にも思います。

日本のメディアのモラルは
崩壊してしまったのでしょうか。

それとも感覚の麻痺した
世間の無言の要求が
そうさせているのでしょうか。

それと同時に、
子供に限らず現代人の多くが
大変大事な感覚を忘れている
と感じました。

自分も興味を持っている
Wild And Native( https://wildandnative.com/ )と言う、
サバイバル技術やブッシュクラフトを
学ぶ為のスクールがあります。

なにもここでサバイバル技術を
学んで危機に対応出来る様にすべき
と言うことを言うつもりはありません。

ここの代表の川口 拓氏は
ネイティブアメリカンの部族にいた
自分の部族を守るための「スカウト」と
呼ばれる職務の人達が用いていた技術を学び、
スクールで一般人向けに教えているだけでなく、
陸上自衛隊にも指導をしている方です。

その訓練の様子を書いた書籍を
読む機会がありましたが、
重要なスキルに「アウェアネス」
と言うものがあります。

辞書的には「意識」と言う意味ですが、
自然の中において生物や風の変化を
五感をフルに使って感じ取ることです。

ただ自然の中の岩の上などに
ひたすら座り続ける様な訓練をし、
周囲の刻一刻と変化する状況を
肌で感じ続けると言います。

これを研ぎ澄ませることで、
生物が大体どの辺りにいるのか、
など多くのことが分かると言いますし、
不自然な違和感も感じ取れる様になる
と言います。

すべての人がこの感覚を
ここまで昇華させる必要は
無いと思いますが、
「なんか危ない」
「なんかヤバイ」
と言う様な空気を感じられる、
と言うことが大事
と感じるのです。

別にサバイバルスクールに
行かないと学べないことでは
無いと思います。

まずは
自分の身体が発する
メッセージを聞ける様にする
こと。
そして
身体からのメッセージに
沿った対応が出来る様になる
こと。

それをすることで、
いままで抑え込まれ退化していた
感覚が回復してくる
と同時に
「健康」「病気予防」
にもつながってくるのです。

そして、
他人や環境からの情報にも
敏感になってきます。

そういう観点からすると、
病人や要介護者が増えていることと、
犯罪犠牲者が増えていることは、
全く別物ではなさそうに
感じるのです。

そのために必要な知識と
実践支援の為のサポートを
提供しています。

日本から「避けられる病」が無くなる
手助けが出来たらと思います。