「陰陽」はひとつじゃない

こんにちは。

ヘルスコンサルタント
宮崎光史です!

先日の投稿でもちょっと触れましたが、
陰陽五行説について勉強中ですが、
自分は中国のTaoの先生に学ばれた方
から指導を受けています。

が、食養の本を見ると、
習ったことと違うことが…。

どういうこと?
と思ったので、
自分の中での整理も兼ねて
簡単ですが記事にしてみました。

【「中国思想」と「マクロビオティック」】

世の中のモノを陰と陽に分類し、
そのバランスを取ることを重視
する「陰陽」と言う概念ですが、
食養の世界で有名なマクロビオティック
で用いられる陰陽と、
タオ(道)思想から続く中医学の陰陽
とは全く違います。

別にどちらが正しいとか間違ってる
とかは無いのですが、用語が全く
同じなので、結構混乱しますね。

いずれも、陰陽の崩れたバランスを
補正すると言う考えは同じです。

【「中国思想」の陰陽とは】

中国の歴史的思想における陰陽は、
「太極」と呼ばれる混沌世界から
陰陽二つの動きが生まれ、
昇る氣を陽とし、沈んだ氣を陰として、
天(陽)地(陰)が出来たとして、
自然の様々なものを陰陽に分類します。

そして、陰陽の太極図を見ると
わかりますが、
陰の中にも陽の要素
陽の中にも陰の要素
があるとし、
相対するものや見方により
変わったりするので、
絶対的な陰や陽は無い
と言う考え方です。

詳しくはネットでも「中国 陰陽」
などと検索すると出てきますし、
書籍も多くありますので、
それらを御参照下さい。

【マクロビオティック(=石塚 左玄)の陰陽理論とは】

マクロビオティックは
明治時代の医師 石塚左玄が結成した
「食養会」で食物に関する陰陽論を学んだ
桜沢 如一氏が体系立てたもの。

石塚左玄の陰陽理論では、
「太極」から陰陽二つの動きが生まれ
たところまでは中国思想と同じですが、

陽=求心力(引き寄せ合い集約する動き)
陰=遠心力(離れ拡散する動き)
とエネルギーの方向性で陰陽を分類します。

ですから、分類だけ見ると
真逆だったりするわけです。

【大切なのはバランスを取ること】

・中国思想の方が昔からあるから正しい
・マクロビオティックの方が分かりやすい
などの議論は多々ありますが、
結局は自然に対する捉え方の違いだけ。

陰陽思想はかなり古くからあります。
例えが適切か分かりませんが、
宗教などでも
・キリスト教
・仏教
・神道
その他に多数の宗派があることを
みても、現代の陰陽思想がひとつと
思う事自体が不自然ですよね。

そう言えば明治以降公式には
廃止された中国由来の「陰陽道」
と言うのもありますね。
小説や映画などの影響か、
呪術や占術のイメージが強いです。

大切なのは、
・自然と調和する(理解し、感じる)
・崩れたバランスを補正する
と言うことでは無いでしょうか。

と、勉強中の身ではありますが、
思った次第です。