現代医療と予防医学の共存

こんにちは、ヘルスコンサルタントの宮崎 光史です。

Wolff-Parkinson-White症候群って、
御存知でしょうか?
WPW症候群、と言った方が
分かる方もいらっしゃるかも知れません。

心臓の先天性の異常伝導路により、
発作性に頻拍が起こると言う病気です。
しかし、症状が無い場合もあります。

 

どうして、突然この様な
具体的な病気のことについて
書いているのか、と言いますと、
本日、70歳の父がこの疾患の治療を
受けたからです。
おかげさまで、無事に終わりました。

医師になって以来、祖父の死の際にも
有給休暇を取らずに過ごしてきた
自分が、久しぶりに休暇を取って、
本日は父と母に付き添っていました。

 

父は、某航空会社でパイロットを
定年まで勤め上げ、その後も
関連会社の小規模な路線に
携わっていましたが、
最後の数年間かは、身体検査で
2-3連発の発作性期外収縮が見つかり、
精密検査で異常なし、と言う
様な状況でした。
心電図でも典型的なデルタ波は
出ていなかった様です。

 

退職後は、たまに頻脈が起きる、
とのことで循環器科を受診して
いましたが、冷水を一気飲みする
などの迷走神経刺激で対応して
いました。 

 

そして、ここ1年ほどで
その頻拍発作が止まらず
救急搬送されたりすることが
続き、運動にも消極的になり、
精査の末にWPW症候群の
診断となりました。

 

この病気は、先天性に電気的な
副伝導路が存在することによる
とされており、食生活などの
生活習慣で完全に治すことは
出来ません。

 

根治には、カテーテルにより
副伝導路となっている部位の心筋
を焼いて変性させる焼灼術が
必要とされています。

 

本日、どうして父の病気と
治療についてお書きしたのか。

 

自分は現在、
予防可能な慢性疾患や癌について、
最先端の知識を提供して予防し、
無駄なパフォーマンス低下や治療を
少しでも減らしたい、と言う考えから
ヘルスコンサルタントとして
活動をさせて頂いています。

 

しかし、だからと言って、
すべての病気がライフスタイルの
改善だけで対応・予防出来るわけ
ではありません。

 

現代医療による治療が必要な
場合も多く、その場合には
積極的に現代医療の最先端の
治療を受けることが望ましいです。

 

現代医療は毒物を与え不必要な処置をし、
あえて根本原因を治療しないことで、
人々をより悪い状態にし、
更に医療費がかかる様にしている
と言う様な情報も散見されます。

 

その情報が、
誇張しているとは言え、
現代医療の一面であることは
否定できません。

 

しかし、現代医療の
全てを否定するのは
間違いだと思っています。

 
「対症療法」しか出来ないとも
揶揄されますが、逆に言えば、
「とりあえず症状を抑え込む」
と言う面では素晴らしい効果があります。

 
どうしても必要な時に短期間だけ
使用すれば、とても有用に思います。
もちろん、根本原因への対応をする
と言う必要はありますが。

 

そして、今回の父の病気の様に
既に原因治療が確立していることに
ついては、積極的に現代医療による
治療を受け、その上で予防医学的な
知識を実践していける様な手助けを
していくことが重要なのでは無いか。

 

日頃から思っていることではありますが、
父の入院に付き添い、患者家族と言う立場を
初めて感じながら、改めて皆さんにも
共有しておきたいな、と思いました。

 

今後とも宜しく御願い致します。 

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