【高血圧はガイドライン通りに薬を使え!?】
こんにちは、Dr.K(ドクターコージ)です。
最近血圧の相談を頂きました。
血圧高めですのでお薬だしておきますね。
と言う何気ない内科医の言葉に、
え!と思いドキドキしながらも
「ハイ」としか言えない人達。
以前は上(収縮期)が「年齢+90 mmHg」
以下であれば問題ないとされたり、
疫学調査で180/110 mmHgまでは
問題ないと言う情報もある。
その一方で高血圧治療ガイドラインでは
120/60 mmHg未満が至適とされ、
一律で140/90 mmHg以上は高血圧。
そして
「血圧は高い方が長生き」
「降圧薬は絶対飲むな」
と言う様な書籍も多いです。
2000年頃から高血圧の基準が
厳しくなり始めたのですが、
1998年頃にARB(アンギオテンシン2受容体拮抗薬)と言う降圧薬が開発され、
その販売拡大のために
「高血圧患者」を増やす目的で
基準値を変えたと言う説もあります。
一方では降圧薬を利用することで、
「脳梗塞」の患者が50年前から
激増していると言う報告や、
降圧薬利用者は非利用者より
2倍脳梗塞になりやすいと言う
研究報告もあります。
降圧薬の利用が増えることで
脳卒中に占める脳出血の割合が
50年前より激減した効果を
指摘する声もあるのですが、
そもそも50年前から激変したのは
むしろ栄養状態であり、
飽和脂肪酸、コレステロールを
十分に摂れる様になり
血管壁が破れにくくなったことが
脳出血が減った主要因だと言う
説もあり説得力があります。
軽い梗塞(血の塊による詰まり)であれば、
身体は反射的に血圧を高め押し流し、
梗塞解除する防御機構を持っていますが、
降圧薬がその反応を抑制するので、
解除されず脳梗塞として治療を受ける人が
増えているとも言われています。
ARBやカルシウム拮抗薬と言う
降圧薬としてよく使われる薬には
抗炎症効果があることも分かっており、
コレが正常な免疫反応や創傷治癒過程まで
抑制してしまい様々な不具合を
起こすことも指摘されています。
血圧がどれくらい高いのかよりも
動脈硬化による血管狭窄などの方が
大きな問題となりますし、
交感神経過緊張の緩和や、
生活習慣の改善でも十分に
血圧コントロールは可能です。
高血圧治療ガイドラインには、
・減塩(平均-4.6g/日)
・DASH食
・運動(有酸素運動30-60分)
・節酒(平均-76%)
と言う様なことで降圧効果があると
記載されています。
減塩と言う部分については、
「ナトリウム過剰」に伴う
その他の「ミネラル不足」の方が
影響が大きいと言う説もあり、
実際カリウム、マグネシウムなどの
ミネラルを意識して摂取することで
減塩と同等以上の効果があると言う
報告もあります。
節酒についても、
おそらくは一緒に食べていた
高ナトリウムのツマミなどが
減ったことも影響しているかと
思われます。
DASH食とは、
Dietary Approach to Stop Hypertension
の略で「高血圧を予防する食事法」
と言う意味ですね。
主に米国で行われる食事療法で
植物を増やし飽和脂肪酸を避ける
食事法です。
気になる方はぜひネット検索すると
詳細な内容などが確認できます。
頭痛を伴う様な高血圧の場合には、
一時的に薬剤で降圧することも
大切かと思いますが、
漫然と降圧薬を使い続けることは
避けた方が良いと思いますので、
降圧薬を使い続けている方は、
上記の様な生活習慣の改善をして、
減薬したり止めることが出来る様に
していくと良いと思います。
血圧を1日の間に何回も測定する
必要もありません。
朝動き始める前に測るくらいにし、
あまり気にし過ぎないというのも、
実はストレス性高血圧の対策として
有効と言われています。
さすがに180/110でも絶対に大丈夫
と断言することは出来ませんが、
疫学調査でそれくらいであっても
健康に大きな問題は無かったと言う
報告が為されていることは事実です。
症状もなく収縮期血圧が
年齢+90 mmHg周辺であれば、
特に慌てることは無いと思いますし、
DASH食や地中海食などを意識して
食事をすることの方が、
安易な薬物利用より健康的です。
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