「植物性乳酸菌と動物性乳酸菌はどう違う?】

こんにちは、Dr.K(ドクターコージ)です。
⁡
最近、
「植物性乳酸菌の方が一般的な乳酸菌より
健康に良いんでしょうか?」
と言うご質問を頂きました。
⁡
カゴメ株式会社が
乳酸菌 Lactobacillus brevis KB290のことを、
京都の伝統的なすぐき漬けから
分離同定されたという事で
「植物性乳酸菌」という呼び方を
しています。
菌名のカタカナ表記の頭文字を繋げて
「ラブレ菌」とも呼称してる様です。
⁡
そもそも乳酸菌は、
糖を代謝して多量の乳酸を作る
グラム陽性細菌の総称ですので、
動物でも植物でも無く、
あくまで細菌に分類されます。
⁡
乳酸菌はヨーグルト・チーズ・漬物などの
発酵食品は当然ですが、
植物、ヒト・動物の腸、海洋環境など、
地上の多様な場所に自然に存在します。
⁡
これらから分離された乳酸菌株は、
細胞形態、生化学的性質、遺伝子情報などに
よって特定の菌属や菌種に分類されます。
⁡
もちろん、
同じ菌属・菌種の菌株どうしならば、
たとえ分離源が違っていても
基本的性質や遺伝子情報はほぼ同一です。
⁡
カゴメ株式会社では、
菌が育つ生育環境の違いから
「動物性乳酸菌」と「植物性乳酸菌」を
カテゴリ分けしている様です。
動物性乳酸菌は主に獣乳製品の発酵物、
ヨーグルトやチーズに含まれ、
植物性乳酸菌は野菜や大豆などの発酵物、
漬物や味噌などに含まれている、
と言う事ですね。
「植物性乳酸菌」は、
植物から分離され植物質を発酵して
生育する乳酸菌で様々な環境で生育し
安全で体に良いとも言われます。
しかし科学的には
「植物性乳酸菌」の代表とされる
ラクトバチルス・プランタムや
ラクトバチルス・カゼイなどは、
植物だけでなくヒト腸内や他の素材からも
分離され微生物学的性質は同じです。
⁡
逆にチーズを作る際に活躍する
乳酸菌ラクトコッカス・ラクティスや、
ヨーグルトを作る複数の乳酸菌は、
乳や乳製品はもちろん植物からも分離され、
植物質を発酵しても生育できます。
⁡
しつこい様ですが、
「植物性乳酸菌」とは言っても、
植物ではなく細菌ですから、
植物の性質はありません。
分離源が違っても同じ菌種の菌株は、
性質や遺伝子がほぼ同一ですので、
植物や動物など分離源によって
健康効果などが異なることはありません。
⁡
分離源などを根拠にした
「植物性乳酸菌」や「動物性乳酸菌」
と言う分類は、
マーケティング的には使いやすいですが、
○○由来乳酸菌、乳酸菌○○分離株
などの様な呼称が本来は望ましいですね。
⁡
ですから
「植物性乳酸菌」が「動物性乳酸菌」
よりも健康に良いのかと言う疑問は、
「植物性食品を乳酸菌発酵させた物」と
「動物性食品を乳酸菌発酵させた物」を
比較するのが良いのかと思いますが、
体質的に合う合わないもありますし、
どちらにも優れた面はありますので、
優劣はつけられないと言うのが、
正直な回答の気がします。
⁡
通称ラブレ菌の飲料を使い、
キャベツを他の香味野菜などと
発酵させた物を勧める人も
いたりする様ですが、
殆どの植物の表面には乳酸菌がいますし、
肉などでも塩揉みや塩水漬にして、
冷蔵庫内で保管することで、
乳酸発酵させることも出来ます。
砂糖などを軽く加える場合もあります。
⁡
ちなみに誤解されてる方がいますが、
糠漬け、キムチ、ヨーグルトなどは
乳酸菌発酵による発酵食品ですが、
発酵食品全てに乳酸菌が含まれている
と言う訳ではありません。
⁡
清酒、味噌、醤油、甘酒、味醂などは
麹菌を使って発酵させますし、
納豆は枯草菌の一種である納豆菌による発酵、
酢は酢酸菌による発酵で作られます。
⁡
麹菌は世界の中で
湿度の高い東アジアや東南アジアにのみ
生息しているカビの一種で、
日本でよく使われる「コウジカビ」は
日本国内にしか生息せず、
中国、台湾、朝鮮半島などには
「クモノスカビ」と言う別種の
麹菌が存在します。
⁡
この麹の分類についても、
誤解があることが多いのですが、
「米麹(特別に糀と表記されることも)」
「麦麹」「大豆麹」と言う分類は、
麹菌を増やす培地として使った
食材による分類ですので、
菌自体が異なる訳ではありません。
⁡
ただ培地として使う物により
含まれる成分や風味が異なるので、
蒸し大豆と塩から作られる味噌も、
「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」
で風味が異なってきます。
⁡
乳酸菌は腸内にも生息しますので、
プロバイオティクスなどと呼ばれ、
習慣的に継続して摂取することで、
腸内環境を改善させますが、
発酵食品全体の健康効果としては、
生の植物などに含まれる、
人間には分解出来ない成分を
微生物が代謝してくれることにより、
吸収可能な栄養素が増えたり、
旨味成分となるアミノ酸を増やすことで、
美味しさが上がると言う効果もあります。
⁡
「○○菌」をサプリメントで取るのも
悪くは無いと思いますが、
折角摂るならば様々な微生物に
発酵してもらった食材とともに
一緒に食べると、
より健康効果も高まりますので、
「発酵食品」を意識的に
食べることをお勧めします。
サプリメント代もかかりませんしね。
⁡
少し気をつけないといけないのが、
安い発酵食品風の加工食品には、
添加物により発酵食品の様な風味を
再現しただけの物があります。
⁡
「○○の素」として手軽に漬物を作れる、
と言う物も実は添加物で発酵食品風に
家庭でしているだけなので、
常用はしない方が良いかと思います。
⁡
興味があれば家庭で自作することも
実は難しいことではありません。
もちろん雑菌の混入による腐敗には
気をつけないといけないですが、
何回か失敗を繰り返すことで、
自分でも判断できる様になります。
⁡
最近はネット上でも
「発酵食品を作るグループ」
の様なコミュニティーも多いですから、
参加してアドバイスをお願いしたり、
体験会に参加してみるのも
良いかと思います。

⁡

健康改善や病気予防に興味があるけど、
何を学べば良いのか分からない方は、
一般社団法人Wellness Life Support
https://wellnesslifesupport.or.jpの
上級会員となってみて下さい。
⁡
初級会員でも会員サイトで学べますが、
安価な設定にさせて頂いた為、
ウェビナー参加や直接のやり取りは無いので、
まずは学びたいと言う方向けです。