【プロバイオティクスは生きていないとダメ?】

こんにちは、Dr.Kです。

最近は「常在菌の大切さ」が
徐々に広まりつつあります。

特に腸内細菌を整えると言う意味で
・プロバイオティクス(優良細菌)
・プレバイオディクス(優良細菌の栄養源)
が注目されています。

プロバイオティクスとしては、
ヨーグルトやキムチ、味噌、酒粕や
サプリメントも広く使われていますが、
「腸まで生きて届く」と言う謳い文句が
表記されていることが多いですよね。

しかし実は枯草菌(納豆菌もこの一種)の様な
芽胞と言う劣悪な環境にも耐えられる形態を
取る細菌以外はほとんどが調理過程や胃酸により
死滅してしまいます。

では「発酵食品を食べること」が
全く無駄なのかと言うと、
そう言う訳では無いことが分かっています。

死菌は基本的に
他の細菌の栄養源(プレバイオティクス)
としても使われるのですが、
その死菌の種類が豊富であることが、
多様な善玉菌を活性化することが
分かっています。

ですから、
特定の商品のヨーグルトだけ、
と言う様な特定の菌種群のみを摂取するよりも
多様な菌種群を摂取する方がより
腸内環境を整えるのに有効と言われます。

もちろん一度にさまざまな発酵食品を
混ぜて摂るのも良いですし、
一週間単位で様々な発酵食品を摂る様に
意識するのでも大丈夫です。

栄養素に関しても実は同じで、
いつも全く同じサプリメントや食材を
摂り続けていると吸収率が低くなる
と言うことが知られており、
定期的にローテーションすることが
勧められます。

旬の地産のモノを食べると言うことは、
より栄養価が高いですし、
自然にローテーションが出来るので、
とてもお勧めなんですね。

また特定の病態の人には、
発酵食品やオリゴ糖などの
「お腹に良いとされるモノ」が
悪影響を与えてしまうと言うことも
報告されています。

小腸内にカンジダ菌(常在菌の一種)が
異常繁殖してしまい便通異常などを来す
方への悪影響が指摘されています。

その場合には発酵食品は避け、
サプリメントや
プレバイオディクスとしての水溶性食物繊維
などを摂る様にしてみるのもありです。
もちろん理解のある消化器科を受診してみる
と言うのもありかと思います。

あなたはきちんとした理解で
食品をローテーション出来ていますか?