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「自宅療養」の正しい理解

「自宅療養」の正しい理解

by 宮崎 光史

こんにちは、Dr.K(ドクターコージ)です。

またCOVID-19陽性者が増え、
酸素吸入が必要な中等症IIや重症者以外は
自宅療養を基本としようと言うことも
言われたりしましたが、
家庭内感染も目立つ様になりました。

とりあえず自宅内に引き籠ってれば、
「自宅療養してる」と思ってる人が
実は多いのでは無いかと思いますが、
医学的にはそれだけでは不足です。

COVID-19の特徴としては、
・肺炎による換気障害の割に自覚症状が弱い
・ハッキリと発症する前から周囲へ拡散する
と言うことがあります。

ですから自宅療養をする場合には、
呼吸苦などの自覚症状は当てにせず、
血中酸素飽和度(SpO2)を測定出来る
パルスオキシメーターやスマート機器で
定期的にSpO2を測定するとともに、
数値が低くなってきた場合には、
早めに保健所や救急へ連絡をすること
がとても大切になります。

本当に90%前半にまで落ちたり、
何回測定しても80%台と言う場合は、
自分の生命を守る為にも、
保健所などの自宅待機指示に従わずに、
救急外来を早めに受診するのも
良いと思います。

自宅療養者全員の状況を
一日2回朝晩チェック出来る様な
体制は日本国内にはありませんので、
医療者や公務員による
チェックを待っていたら、
手遅れになる可能性が高いです。
もちろん受けられるのであれば
とても素晴らしいことですが。

もしその状態で受診した場合、
マトモな医療機関であれば、
「よく家で様子見てたね。
辛かったでしょう」
と言う反応になるはずですし、
入院が無理ならば
転送先を探してくれます。

例え入院が叶わなくても、
酸素吸入やステロイド注射などの
医療行為を行いながら待てる訳です。

それが出来ない真面目な人達が、
自宅で亡くなっているのを
発見されたりしているのだと
思っています。

COVID-19は
自分で「ヤバイ」と感じ始めた時には、
そのすぐ後に意識消失したりするので、
適切な治療が開始されるまでの時間
生きていることが出来ず
手遅れになることが多い
と言う認識が必要です。

また一人暮らしでは無い場合には、
生活空間を同居人としっかり分ける。
無理な場合には
感染者が宿泊療養に移行したり、
非感染の同居人が実家などへ避難隔離する、
と言うことも大切です。

家庭内感染を防ぐ為には、
とても重要なことです。

生活空間だけで無く、
感染者と非感染者で食器の共用はしない。

感染者の触れたゴミは、
非感染者が直接触れない様に処理する、
使い捨て手袋を使うか、
処理後に水道水で30秒ほどの手洗いを
忘れずに行うのが大切です。
目に見える汚れがあれば
石鹸を併用して洗いましょう。

シャワーやお風呂も可能な限り共用せず
やむを得ない場合には非感染者から入り、
感染者が入った後はしっかり掃除する。

感染した人は入浴やシャワー禁止、
と言うのは古いしきたりです。
身体が冷えない様に気をつければ、
サッパリして休めるので
入りたければ入って良いんです。

トイレが複数あれば、
感染者と非感染者で使うトイレを分ける、
無理ならば利用前後に清拭する
なども重要になります。

病原体の感染能力を無くす、
と言う意味では
アルコールや次亜塩素酸、
界面活性剤などが必要ですが、
水道水で洗い流したり、
水拭きするだけでも
環境表面の病原体の量を
減らすことが出来るので、
発症しにくくすることは出来ます。

本来であれば、
アルコールや次亜塩素酸は、
公共施設や医療/介護施設で
使えば良いモノであり、
一般家庭では水と界面活性剤で
清拭や洗浄をすれば
十分なことがほとんどです。
必要あれば
熱湯消毒や煮沸消毒も有効です。

酢、クエン酸、重曹などを使った
掃除や洗浄も良いと思います。

そして食欲が無い場合には、
無理に食べる必要はありません。
脱水にならない様に水分補給や
塩分ミネラル補給は必要ですが。

調理が簡単だったり不要な非常食は、
便利ではありますが、
弱った身体に負担となることが多く、
糖質補給は出来ますが
ミネラル不足なことが多いので、
無理に食べる必要はありません。

少しお腹が空いてきたら、
ミネラルの無い重湯や白粥では無く、
具なしの味噌汁(味噌湯?)とか
出汁汁などだけの方が
消化器への負担も少ないですし、
ミネラルやアミノ酸の補給になります。

余裕があれば食材から煮込んで
出汁汁を作っても良いですが、
無添加の出汁粉やコンソメ顆粒、
鶏がらスープ顆粒などを使うのも
悪くは無いです。

固形物が食べたくなれば、
単なる白粥よりも、
出汁汁で炊かれた中華粥の様なモノや、
柔らかく煮込んだ肉や魚などが
栄養的には良いと思います。

白粥しか無い場合には、
無添加の出汁粉や顆粒出汁、
味噌などを加えるのも
良いと思いますし、
ツナ缶や鯖缶などの缶詰などを
トッピングしても良いでしょう。

この頃になれば
缶詰やレトルト食品を
活用出来る様になります。

コレはCOVID-19に限ったことでなく、
実はあらゆる感染症において
共通して有効な対策です。

今後「新型〇〇」
或いは未知の病原体感染症が
出て来たとしても基本は変わりません。

どれくらいの期間続けるかが、
病原体によって異なるくらいです。

こう言う正しい知識を持って、
「自宅療養」を行うことが必要ですが、
政治家や役人の中でこう言うことまで
しっかり理解した上で、
適切な自宅療養が出来る
社会的環境を整えようとしている人は
数えるほども居ないのでは無いでしょうか。

自宅/宿泊療養者への支援物資として
カップ焼きそばや缶詰などの
「災害用非常食の詰め合わせ」
を送っている様なニュースを見ると、
そう思わざるを得ません。

万が一の場合に備えて、
ひとりでも多くの方に
知識として知っておいて
頂けたら幸いです。

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コメント

  • 佐藤幸子
    2021年8月11日

    宮崎先生、いつもありがとうございます。ホントにパルスオキシメーターを自分で見て判断する必要が出てきました。セルフケア、セルフモニタリングが誰にとっても必要な時代になりましたね。

    • 宮崎 光史
      2021年8月12日

      佐藤幸子さん
      コメント有難うございます。
      ネットワークに繋がるセンサー類も
      増えて来ているので、
      リモート診察なども現実的に
      なりつつあります。
      もちろんセルフモニタリングも
      どんどん日常に溶け込む形で
      常識になって来るのが
      良いと思います。

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