Dr.Kのヘルスケア情報局
セルフケアの意識を広めるとともに、健康維持増進、パフォーマンスアップをサポート
ホーム / 運動 /

「高強度インターバルトレーニング」

「高強度インターバルトレーニング」

by 宮崎 光史

以前にも御紹介した運動方法
ですが、メイヨークリニックにて
高齢者のミトコンドリア機能改善に
有用であると言う研究報告が
為された、と言う紹介記事です。

高強度インターバルトレーニングとは
High Intensity Interval Training(HIIT)
と英語で呼ばれ、短時間の高負荷運動、
短時間の低負荷運動を6-8セット繰り返す
運動方法で、短時間で心肺機能を強化
出来ると言うことで大変注目されています。
20秒全力、10秒低負荷を6-8セットのTabata式
30秒全力、30秒低負荷を6-8セットのバーストトレーニング
など、バリエーションがあります。

今回の研究報告では、
18-30歳群:HIITのみ、HIIT+筋トレ、筋トレのみ
65-80歳群:HIITのみ、HIIT+筋トレ、筋トレのみ
と言うグループ分けを行い、
3ヶ月後のミトコンドリア機能の
評価を行ったところ、
HIITのみ群で若年群49%、高齢群69%
の改善を認めたと言うのです。

もちろん以前から定評のある
心肺機能改善効果も
HIITのみ群で若年群28%、高齢群17%
の改善を認めており、
評価を裏付ける結果になっています。

興味深いのが、
筋トレのみ群で
心肺機能、ミトコンドリア機能の
改善効果は無かったんですが、
両方行った群では双方の
中間程度であったと言うことです。

もちろん、筋力トレーニング自体は
高齢者の体力低下を阻止する意味で
有用ではありますが、ミトコンドリア機能
と言う観点ではHIITのみを
行うのが良い様です。

自分も1月からHIITを週3回
やる様にしていますが、
短時間で終わりますが、
かなりキツイです。
特に20秒10秒のTabata式は
オリンピック強化選手の追い込み用に
考案され、終わるとアスリートも
身動きできないと言います。
アマチュアがそこまで追い込む
ことも難しいと思いますし、
そこまで追い込む必要も無い
ですが、自分としては
30秒30秒のバーストトレーニングが
休息時間で結構回復出来るので
オススメです。

週1回でも効果はあると言う報告も
ありますので、まずは週1回からでも
始めてみることをお勧めします。

http://gigazine.net/news/20170310-high-intensity-interval-training/

この記事を共有する

コメント

  • gkrsnama
    2017年9月16日

    宮崎さまはじめましてGkrsnamaと申します。HIITについて相談がございます。

    世の中では高齢者にHIITを処方することも多いのですが、強度はどの程度なのでしょうか。高強度「有酸素運動」インタバルなどというのもあるようですし。(私の場合は85-90%強度を30分程度は維持できますし、有酸素運動インタバルはあり得ません。)

    私は60歳85㎏171㎝の肥満体系ですが持久力だけは強いようです。エアロバイク上で心拍で測ったVO2max=47で320W、ATパワーは220W程度と年齢にしては割と良好だと思います。

    さて、ジムで坂道がつらいと相談したところ、メニューにショートインタバルが加わりました。500m全力(35秒)+90秒ジョグを5本です。500mは通せず、300mくらいで足が動かなくなります。終わった後は疲労困憊になりますが、10分寝ると回復。70%→90%野ビルドアップ走にうつります。疲労は実車を使ったのと違って翌日に残りません。

    今までは、疲労が残らなければ大丈夫と思っていたのですが、心臓のダメージがあるのではと心配になってきまして、質問させていただきます。

    • 宮崎 光史
      2017年9月18日

      Gkrsnamaさん、コメント&質問有難う御座います。
      返信が遅くなってスミマセン。

      HIITは本来、高強度間欠的トレーニング、と言うくらいで、
      短時間の運動で心肺機能を強化する目的に開発されたものです。
      有名なTABATAプロトコールでは、20秒全力、10秒軽め、
      を全身運動で6−8セット行います。
      スピードスケートのオリンピック代表選手の心肺機能を
      更に強化する為のもので、特殊なエアロバイクで行い、
      終了後はアスリートがまともに起き上がれないくらいの強度があります。
      普通の有酸素運動の様な、最大心拍数の何%と言う基準はありません。
      出来る限り全力で、ですので。

      ですので、HIITで「有酸素」と言える様な長時間
      運動できる場合は、定義として矛盾しています。

      HIITで行うランの場合、距離に関係なく、
      20秒全力10秒ジョグ(TABATA)
      30秒全力30秒ジョグ
      等のセットを6-8セット行うのが正式なやり方です。
      終わった後に疲労困憊になるのは問題無いです。
      そして、回復も早いのが特徴です。

      元々、心肺機能を強化する目的の運動ですので、
      心臓への負荷はかなり大きくなります。
      ただ、よほど病的な心臓で無い限り、
      残る様なダメージは無いと思います。

      ちなみに、高齢者や運動習慣の無い方が
      HIITを導入する場合、その人にとっての
      最大限の全力を規定時間やってもらう、
      と言う形になるかと思います。
      出来れば全身運動を全力で行います。

      最初は規定時間続かなかったり、
      見た目は全然全力に見えない様な
      状態であっても、継続することで
      効果があることが確認されています。

      • gkrsnama
        2017年9月20日

        ありがとうございます。実は本日ジムが所属しているスポーツ整形の医師に相談し、「限界を超えた無理をしない限り、普段鍛えていれば無酸素運動域の高いところを使っても大丈夫だ」といわれました。だから安心しています。

        そこでで、お答えに甘えてもう一つ質問をお許しください。

        私がやっているのは500m全力(40秒)+90秒ジョクですが、その40秒全力の中身です。

        今までは本当の全力でやっていました。当初は650Wくらいですが半ばくらいから出力が落ち最後は350Wくらいになってしまいます。こうすると相当につらいです。
        今回は医者が無理をするなといったため、550Wの均等出力で通しました。するとあまり辛くないです。なお所要タイムは両方ほぼ同じです。

        どちらが正しいやり方なのでしょうか。

        • 宮崎 光史
          2017年9月20日

          gkrsnamaさん

          厳密に言えば、
          「本当の全力」でやるのが
          アスリートレベルで心配機能を
          強化すると言う
          HIITの本来の形かと思います。

          しかし、アマチュアが健康の
          為に行うレベルのHIITであれば、
          継続することの方が大切です。
          続けられる負荷で
          良いかと思います。

          もちろん、負荷が軽いと
          効果は減ります。

          しかし、運動経験の無い方へ
          HIITを指導しても、
          本当の全力が出せない方が
          ほとんどです。

          その場合でも、
          その人なりの全力を
          続けて頂くことで、
          効果はありますし、
          本当の全力が出せる
          様になってきます。

          アマチュアでも
          何らかの大会等の目的が
          ある場合には本当の全力で
          やられて全く問題ありません。

          負荷よりも頻度の方が
          重要かも知れません。
          週1-2回で
          十分に効果はあります。

          極端に毎日HIITをする様なことは
          逆にパフォーマンス低下や
          怪我に繋がりますので、
          注意してくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です